クライシスコミュニケーション:今日回復を始める

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クライシスマネジメントとは、会社の社員やビジネス、顧客、コミュニティや株主にネガティブなインパクトを及ぼす可能性のある重要な出来事を、リアルタイムにマネジメントするプロセスです。
クライシスマネジメントと言うと、プレスリリースやウェブサイト、ソーシャルメディアやインターナルレターなどをどう使うかという話になります。それはもちろん大切なのですが、これらのツールだけでは組織に戦略的な貢献をすることはできません。
有能なコミュニケーターは、状況を把握し、可能性のある聴衆を特定し、複雑な情報を抽出してコミュニケーションをとるための戦略を立案します。また、結果を予測し、クライシスマネジメントチームがどのように動けばいいかを助け、2歩先のことを考えて行動します。
このような有能なコミュニケーターになるためにはどうしたらいいのか。次の3つの点が重要になります。

<準備(Preparation)>
最初の第1歩は、起きる前に可能性のある危機のシナリオのリストを準備しておくこと。大きさの大小はあれ、自然災害も含めて、あらゆる組織が準備しておくべきことがあります。リーダーシップチームの突然の変更や法的問題、従業員の不正など。このリストに、産業特有のシナリオも加えます。このリストを組織の別の人たちとも話し合っておきます。準備で大切なのは、実際に事が起きる前に、経営層や法務、人事、カスタマーサービスなどと関係を作っておくことです。

<プロセス(Process)>
リスクの概要が見えてきて、危機に対処する人がわかっているならば、プロセスについていくつか質問をしていきます。どんな事象や状況がコミュニケーションを要するのか、危機が起きたときに会社を代表して誰が話すのか、何を言うのか、これらの活動を誰がコーディネートをとっていくのか、危機の際にいつどのようにミーティングをするのか。

<見通し(Perspective)>
プロフェッショナルに自分のプランをレビューしてもらうことも検討します。あなたの組織の文化や優先順位、ステークホルダーを理解し、危機の際にあなたの見方を客観的に見てくれ、あなたのアプローチを承認してくれる人を選びます。
肝に銘じておくことは、ある人の“危機”はほかの人にとっては単なる悪い日でしかないこともあるということ。命に関わる状況に責任を持ちたくないと人は思っていますが、真のクライシスが発生したときにこれを理解しておくことは、適切な見方を保つのに役立ちます。

3月11日に発生した東日本大震災という未曽有の危機が発生した中で、クライシスコミュニケーションの重要性が高まっており、ご紹介しました。Preparation、Process、Perspectiveのこの3点に沿って準備ができていた企業もあれば、そうでない企業もあったように思います。
今回のような自然災害は「これまでの経験」では対処できないもの。過去の事象にとらわれず、本当に「最悪の事態」を想定して、この3つを考えていく必要があると感じました。

Crisis Communication: Begin the recovery today